ミリル



１６歳の女の子。
いつも元気いっぱいで、優しくて思いやりがある。

まだ赤ん坊の頃に賢者ガランの住まう物見の塔の近くで捨てられていたのを、ガランに拾われて育った。

兄弟子であるウィズのことに淡い想いを抱いており、
その愛情表現はしばしば直球である。
しかし鈍感な彼に伝わることはない。

明るい気性の持ち主である反面、自信が無かったり臆病な面もあるが、旅を通して成長していく。

ウィズ



２１歳男性。賢者ガランの元で修行をしている。
ミリルと同じく捨て子であり、ガランに拾われた。
ミリルの兄弟子にあたり、兄妹のように育った。

魔法のみならず、剣術にも卓越した才覚を持つ。

穏やかな性格だが、大切にしている者に危害を加えられると感情が昂ぶる。

異変を解決するために単身旅立つが、その後、消息を絶ってしまう。

パール



１７歳の雌猫。突然変異によって産まれた猫で、
普通の猫よりずっと長生きで人語を解し、話す。

もともとは精霊界に住んでいたが、
子猫の頃、ガランと共に地上に降りた。
ミリルとは姉妹か親友のように育つ。

現実主義的で少し皮肉っぽい。
だが堅実に見えてその実、色々な誘惑に弱かったりもする。

ロイ



精霊の男。外見は20代前半ぐらいに見えるが、実年齢は不詳。

飄々としており、剣の武者修行をするのが生き甲斐という、
往々にして物事への関心が薄い精霊の中にあっては、かなりの変わり種。
ミリルの窮地を救い、共通の目的を得たことをきっかけに行動を共にするようになる。

ズナイ王国を襲った魔物たちに強い怒りを示すなど、義侠心に厚い面を垣間見せるが、行動の端々にどこか謎めいたものを感じさせる。

シンシア



砂漠の国ズナイ王国の王女。１８歳。
しっかり者で、おっとりした性格。
基本的に自分の意見を押し通すよりも、周囲との調和を重んじるが、
いざという時の意志は強い。
母を亡くしてから、妹ティナの母親代わりとなり、
また父である国王を支えるため、いつも気丈に振る舞うことを己に課している。

魔物の手に奪われたズナイ王国を奪還すべく、
バーンズ王国に救援を求めに赴いたところを、
ミリルたちと出会う。

ガラン



１３２歳（本人は年を忘れている）。男性。
物見の塔に居を構える、賢者と称される大魔法使い。
しかしそれを鼻にかけたような素振りを見せることはない好々爺。
ミリルとウィズ（ついでにパール）の師であり、育ての親。

足腰を悪くしており、物見の塔から離れることはできない。

ティナ



ズナイ王国の第二王女。９歳。
天真爛漫。

幼いながらに武術の鍛錬を積んでおり、天才的な素養を示す。
姉であり母親代わりでもあるシンシアを慕っていつも付いて回っており、
「おねーさま！　ティナも行く」が口癖。

ズナイ王国が魔物に襲われた際にシンシアとはぐれ、安否不明の状態にある。

ソイド



４１歳男性。ズナイ王国に仕える将軍。
勇猛果敢で忠誠心が厚く、指揮力や剣の腕も相当のもの。

魔物の襲撃から生き残った兵たちを束ねて、反撃の機を窺っている。

ムダクタ



７１歳男性。高名な魔法使いでガランの弟子だったこともある。
呪術や、人の精神を操作する魔法などの研究を専門にしているので
怪しく思われがちだが、性格はいたって鷹揚で気さくである。

普段は流れ者のように旅をしていて、道すがら困っている人を助けたりして路銀を稼いでいる。
現在はアクティマの洗脳を受けてしまっているようで、ミリルたちの前に敵として立ちはだかる。

ファティア



精霊界緋の国の女王。３２歳。
穏やかな性格で自然や動物を愛する。
かつて人間の男性と結ばれた。

突如アクティマに緋の王城を襲われ、彼の洗脳を受けてしまう。

アクティマ



高い自我と知性、戦闘能力を持って産まれた魔物。
他者を洗脳して僕（しもべ）とする能力を持つ。

残忍な性格で、魔物を統率して精霊界と地上の支配を目論み、
精霊界の緋の国を襲って占拠した。